「僕の優しさで包んでお返しするよ」…なんて言われたい!ホワイトデー裏話
3月14日はホワイトデー。みなさんはホワイトデーのはじまりについて、ご存じですか?
今日は福岡が誇る老舗菓子店『石村萬盛堂』の石村慎悟副社長にホワイトデーの興味深いお話を聞きましたのでご紹介します!
「君からもらったチョコレートを僕の優しさ(マシュマロ)で包んでお返しするよ」
まだバレンタインデーの文化しかなかった42年前(1978年)のお話です。
『石村萬盛堂』の当時の社長・石村善悟氏(現会長)がたまたま目にした女性誌にあったのは、「男性だけもらってばかりで不公平」という記事でした。
これにビビビっときた善悟氏。当時売り出し中だった『鶴乃子』の商品づくり・プロモーションに生かしたいと、キャッチコピーに昇華させました。
それが、「君からもらったチョコレートを僕の優しさ(マシュマロ)で包んでお返しするよ」。
男性の優しさをマシュマロに例えるなんて…バリバリの実業家ながら、なんてスイートな表現!
「博多もんのウィットに富んだ発想ですよね」と石村副社長は言います。
ちなみに、マシュマロデーが3月14日に設定されたのは、「バレンタインデーから近すぎず店側の負担がない」「間が空きすぎない」「ちょうど閑散期」など、女性社員や百貨店へのヒアリングの結果だったからだとか。老舗菓子店ながら緻密で本格的なマーケティングの結果なのも面白い裏話です。
その後、マシュマロの原料・砂糖が白いことなどから『ホワイトデー』に改名され、石村萬盛堂発のこのイベントが全国に広まって今に至っています。
※そもそも、明治38年(1905年)に創業した老舗和菓子店がこの時期に、洋菓子の手法を取り入れてマシュマロを作っていたというのも当時としては前衛的な出来事なのです。
ホワイトデーは日本だけ?
こうして誕生したホワイトデーなので、当然、“主に日本国内でのイベント”。海外では知らない人がほとんどのようです。
「特別な日じゃなくても、今の女性たちは、“本を借りたお返しに”とか、カジュアルなギフトを添えていますよね。日本でホワイトデーがここまで広がったというのも、“何かを贈られたら、贈り物で返す”という日本人の気質に合っていたんでしょう」
なるほど。確かにプチギフトのやりとりは女性の間ではよくありますね。
「だから私たちもお菓子を作るだけではなく、そういった文化も含めて大切にしています」と石村副社長は話してくれました。
おねだりしましょ!鶴乃子inフレンチシックな風呂敷
そんなプチギフトの心・贈り贈られる心を知り尽くした石村萬盛堂。ホワイトデーにおねだりしたいのが、女心をぎゅっとわしづかみにするような風呂敷に包まれた「鶴の子“包み”」。ホワイトデー限定商品です。
パリ在住のフランス人デザイナー「アデリーヌ・クラム」氏によるデザインで、日本の和紙に使われる伝統的な模様がモダンにアレンジされていて、かなりハイセンス!鶴がデザインされた「ターコイズ」「イエロー」と、牡丹の花がデザインされた「レッド」、3種の展開で、アフターユースを見越して3色とも手に入れたいほどです!
鶴乃子“包み”(鶴乃子 7個入り)
価格:各1,980円(税込)
※販売場所は公式サイトからご確認ください
100年以上続く老舗ながら、昨年は銀座SONYPARKでマシュマロラテを完売させるなど、いつも新しいことに取り組む石村萬盛堂。
「石村萬盛堂のお店は、もはや売るだけの場所ではないと思っています。お母さんたちが子どもを連れていく場所がないというなら、その行き先にもなりたいですし。お店に来てくださるみなさんの声を聞いて、饅頭を作るだけではなく、菓子屋ができることを全部やりたいんです」と石村副社長。
「お菓子の広場 いしむら」では、店舗でのワークショップが始まっています。先日は親子で参加できるラッピング。次はどんなテーマで開催されるか、気になる人はお店のサイトをチェックしてみてくださいね。(文/ARNE編集部)
【参考・画像】
※ホワイトデーのはじまりは博多にあり!石村萬盛堂2020年、ホワイトデーのテーマは「包む」。-PR TIMES
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