全世界SNS累計100億回再⽣の大人気アーティスト!「imase」さん独占インタビュー【私の推しごと#9】
福岡ゆかりの人に、「お仕事」の話から、個人的に推している「推しごと」の話まで、普段聞けないいろんなことを聞く『ARNE』のインタビュー企画『私の推しごと』。
#9は、全世界から注目を集めるソロアーティスト、imase(イマセ)さんの登場です(全2ページ)。
2024年3月からは初の全国ツアー 『imase Tour 2024 “Shiki”』を開催し、チケットは即完売。5月には収録曲全19曲の累計再生回数が100億回を超える待望のファーストアルバム『凡才』をリリース。6月からは初のアジアツアー『imase 1st Asia Tour “Shiki”』をスタートさせ、11月からはホールツアー『imase Hall Tour 2024 “Shiki-Sai”』の開催も決定している。
「お仕事」について
Q:20歳から独学で音楽活動を始めTikTokに動画を投稿。そこから約3年で全楽曲のSNS総再生数が世界累計100億回を突破するなど、ケタ外れの早さで世界の心をつかんだimaseさん。今のご自分の状況をどう捉えていますか?
本当にありがたいことだと思います。岐阜の実家で生活していた頃と比べるとかなりの変化がありますが、こうした変化も楽しんでいけたらなと思っています。いろいろと慣れないこともありますが、マインド的には楽しめたらいいなと思います。
Q:このお仕事を始めたきっかけは?
小さい頃から歌うことは好きでしたが、特に音楽経験はなく。音楽を始めたタイミングは20歳の時で、友達がギターを購入したのをきっかけに自分も弾き語りをやってみようとギターを買いました。それから音楽制作もするようになりました。
-20歳まで音楽経験がないというのがにわかには信じられないんですが、友達の前で歌うと「うまい」と言われることはありました?
いえ、なかったですね。自分よりうまい友達もいましたし、特に歌の才能を自覚することはありませんでした。当時は今とは少し歌い方も違っていて、もっと声を張っていましたし。そもそも地元にはカラオケがなかったので、友達とカラオケに行くようになったのは高校生になってからです。
-しつこいですが、学校の合唱コンクールでソロを任されていたとか?
いえいえ、全然ないです(笑)。
-作詞もされていて言葉選びがとても印象的ですが、国語が得意だったとか、よく本を読んでいたとか?
国語はかなり苦手でした。漢字とかも苦手で(笑)。本もそんなに読んでいたわけではないです。
Q:詞を書く時、インスピレーションはどこから?
僕の場合、まずメロディーを決めます。そこから、たとえば5文字以内とか7文字以内とか、決まったフレーズごとに埋める言葉をいろんなところから引っ張ってきたり、探したり、さまざまな楽曲からインスピレーションを受けたりして、あてはめるイメージです。その中で化学反応的な表現が起こることもありますが、僕は「マジカルバナナ」のような書き方をすることが多くて、何か一つ思いついたフレーズから連想ゲームのようにして展開を考えています。
-「NIGHT DANCER」の場合は?
最初に「どうでもいいような夜だけど」というフレーズを思いついて、そこから、「どうでもいい夜って一体どんな夜なんだろう」→「何気ない何でもない日常の中のありふれた夜」とイメージを広げていきました。こうした歌詞の作り方をすることが多いですね。
Q:お仕事をされている上で大切にしているマイルールは?
楽曲制作の部分では、一つはありがたいことにタイアップ楽曲が多く、タイアップ側とのバランス感を考えることです。その案件に偏りすぎないようにしながら、一つの楽曲として成り立つようにしつつ、タイアップ楽曲としても成立するように考えています。もう一つは、どの楽曲にも“imaseっぽさ”を入れること。僕の特徴は裏声の部分なのかなと思っているので、imaseっぽいメロディーを意識的に入れるようにしています。
-imaseっぽいメロディーって具体的にどんなものですか?
細かい話ですが、たとえば『NIGHT DANCER』でいうと、普通に歌うと「♪どうでもいいような」となるところを、「♪どう↑でも↑いい↑ような」と、ちょっとした“しゃくり”を意識しています(※突然口ずさむimaseさん、心臓が止まりそうになるARNEライター)。ブルーノートと言われる、わざと少し音を外すような表現を入れたメロディーの違和感や言葉の置き方は、imaseっぽいのかなと思っています。
-自分のスタイルを見つけたのはいつ頃?
制作を始めた頃からこの作り方でした。自分の歌声があまり好きじゃなかったので、最初はもっと裏声と地声を混ぜたような、歌の芯がないような楽曲を制作していました。そんな時にテレビの弾き語りオーディション企画に参加することになり、自分が作りたい楽曲には裏声のほうが雰囲気が合うと感じてファルセットで歌い切る曲を作るようになりました。
-歌声があまり好きじゃないとは?
自分の地声は丸みを帯びていないので、その当時作りたいと思い描いていた温かみのある楽曲とは合わなくて……。もしかしたらロックとか、そういった曲調には合うのかもしれないのですが(笑)。
Q:音楽を始めてこの3年間、ご自分と周りの環境が目まぐるしく変わっていったと思いますが、一番自分が変わった部分、あまり変わっていない部分は?
変わった部分は、1年前に上京したので「環境」ですね。地元の岐阜にいる頃は、家業の仕事をしながら楽曲制作もしていたので。変わっていない部分はなんだろう……。マインドや交友関係ですかね。地元の幼なじみや高校の友達とは今でも遊んでいますし、4月のツアーファイナルの岐阜公演のときにも友達と会えました。時々コテージを借りてみんなで泊まったりもしますよ。
-地元はどんなところですか?
コンビニも車じゃないと行けないくらいの田舎です。まわりは山や川だらけで、イノシシやサルも出ます(笑)。
Q:お仕事柄いつも持ち歩いているものは?
ヘッドホンはマストアイテムですね。音のチェックがいつでもできるように。あとはスマホのボイスメモ。パソコンは持ち歩いていないので、ふとした時に出てきた鼻歌や、出先で制作の続きをするときに考えたメロディーを録ります。
-ヘッドホンにはこだわりが?
ずっと使っているのは、BOSEのヘッドホン。音が良いのと、ノイズキャンセル機能が強いのも気に入っています。移動中の新幹線や飛行機でも、騒音が軽減されるのですごくいいです。※本記事の写真に写っているヘッドホンはスタジオの備品です。
Q:音楽活動の中で一番うれしかった瞬間は?
2023年3月に人生で初めてライブをした時ですね。ライブ自体ほとんど観たことがなかった自分がいざライブをするとなった時、これまでオンラインで聴いてくださっていた方々が目の前にいて、一緒に楽しんでくれる空間は本当にすてきでした。とても緊張しましたが(笑)。
-どうやって盛り上げるか、作戦考えました?
事前にたくさんリハーサルしたり、チャーリー・プースさんや星野源さんなど、ほかのポップスアーティストのライブ映像を観たりして勉強しました。最近はライブを重ねて少し慣れてきて、自分なりのやり方が見えてきた感があります。楽曲やパフォーマンスから、もっとポップさを表現できたらいいなと思っています。
Q:お仕事で泣いたこと、怒ったことはありますか?
泣いたことはないですね。怒ったことも……ないですね(笑)。もちろん大変だなと思うことはありますが。
-大変だと思うのはどんな時?
楽曲制作や、日々の活動も含めて、何でも初めての時は大変です(笑)。
Q:福岡は何回目?
今回で3回目です。お仕事を始めてから来るようになりました。
-福岡のイメージは?
やはりごはん。何を食べてもおいしいっていうイメージが強いですね。前回福岡で行ったお店がとってもおいしかったんですよ。そこで人生で初めてゴマサバを食べました。
-今日は福岡で1泊。夜は何を食べましょう?
福岡で焼き鳥を食べたことがないので、食べてみたいですね。皮がおいしいと聞きました! お酒は飲まないので、コーラで乾杯したいです。
「お仕事」のイチ推し
2024年5月15日に1stAlbum『凡才』をリリースしたimaseさん。注目してほしいポイントを聞きました。
Q:「凡才」はどういった思いで制作したアルバム?
3年前まで、キーボードやギターなど、楽器もうまく弾けなかった“凡才”の自分が、どうやったらたくさんの方に聴いていただけるかと考えながら制作した曲が詰まったアルバムです。また、海外でも人気がある“盆栽”のように、国内外問わず多くの方から愛されるアルバムになってほしいという思いを込めてこのタイトルを付けました。全19曲とかなりボリューミーなパッケージになっていて、imaseってどんなアーティストなんだろうということがこの一枚でわかっていただけると思います。
Q:今夏は福岡のフェス「NUMBER SHOT2024」の7月21日のぼせもんステージに出演されます。お気持ちは?
福岡のフェス参加は初めてなので楽しみです。これまでimaseを見たことがないという方もたくさんいらっしゃると思うので、そういった方にも楽しんでいただけるようなステージにできたらと思っています。