TOP > カルチャー > 【当日券情報も】ムロツヨシさんにインタビュー!見逃せない「muro式.がくげいかい」太宰府天満宮で開催

【当日券情報も】ムロツヨシさんにインタビュー!見逃せない「muro式.がくげいかい」太宰府天満宮で開催

2022.04.21

~もっと福岡を、好きになる~
「あーね!」って言いたくなる情報を福岡から毎日発信中!

今週4月22日(金)から太宰府天満宮で開幕する、俳優ムロツヨシさんが主宰する舞台『muro式.がくげいかい』。

気になっていたけどチケット購入していなかった……とハッとした、そこのあなた。なんと当日券が販売されますよ!

東京公演でも大好評だった、野外だからこその魅力が詰まった一期一会の舞台。

今回は、ムロツヨシさんに独占インタビュー。見どころや意気込みを伺いました。

満を持して福岡に登場!「muro式.がくげいかい」

muro式.がくげいかい宣伝素材

画像:muro式.がくげいかい

ムロツヨシさんが「自身の演出で、やりたいことをやりたい脚本家・役者とやる」をコンセプトに、ライフワークとして開催してきた舞台シリーズ「muro式」。2018年に一旦終了したものの、2021年に野外でトラックを使用した『muro式.がくげいかい』としてカムバック。

評判を呼んだ東京公演の後、福岡公演が予定されていましたが、緊急事態宣言もあり延期に。今回、満を持しての上演です。

出演は、ムロさんのほか、京都を中心に活躍する劇団『ヨーロッパ企画』の俳優・永野宗典さんと本多力さん、約400人のオーディションから選ばれた西野凪沙さんの4人。脚本はふじきみつ彦さん、音楽は東京スカパラダイスオーケストラが手掛けています。

ムロツヨシさんにインタビュー!今回の舞台にかける思いとは?

ムロツヨシさん

画像:ARNE編集部

―「muro式」復活の経緯から教えてください

10年10回(独り舞台も含めると11回)やったということもありまして、新しい形・新しい表現方法を模索したいという想いで2018年に一旦幕を閉じさせていただきました。そして、いざ新しい舞台をやろうと思い、劇場探しから始めようとした時に、コロナ禍に。そこで、一回ストップを余儀なくされました。

やはり、でも、こういった性格なので、悔しくなってしまって。ここでやめるのではなく、ストップしかけた舞台の世界を、また改めて動かすために、何かできることはないかと考えるようになりました。その中で、ずっとやりたいと思っていた野外劇、トラックを使った劇を、この時代に、このタイミングに合わせてやってみよう!と思ったんです。

まず、前例を作りたい。誰かにとっては成功で、誰かにとっては失敗に見える舞台かもしれない。でも、全力で自信をもって作るべきものを作って、それをジャッジしてもらうことが一番いいと思って。そこから動き出しました。

今まで培った関係性や経験値を最大限に活かすために、10年一緒に「muro式」やってきたスタッフを再結集。そこから野外劇を作りましょうと説得させていただいたのがスタートです。

―トラックを使った劇、以前からやりたいと思っていらっしゃったんですね

僕たち小劇場のサイズと、トラックのサイズって結構似ているんです。アーティストのみなさんのトラックでのゲリラライブのように、舞台もトラックの中でできることがあるんじゃないか、と思っていました。

―「がくげいかい」というタイトルに込めたものは

元々「桃太郎」を演劇でやったらどうなるんだろう、やってみたいと思っていたんです。ただ、なんでこんなに演劇の題材にされないんだろうとも疑問に思っていて。あるときお酒の席で、リリー・フランキーさんに、「なんでみんなやらないんですかね?」と話したところ、「そりゃもう、みんなオチもストーリーも知っているから、改めてやるには勇気がいる。面白い脚本や変化、演出が必要だからな」と。

なるほどと思ったんですが、「桃太郎というタイトルではなく、学芸会というタイトルだったら、ムロにも合ってるし、何が出てくるかわからない中での桃太郎だったら、視野やアイデアも広がるんじゃないか」とアドバイスをいただいて。

そこから、リリーさんのアイデアをそのままいただいて、タイトルを「がくげいかい」とさせていただきました。

―みんなが知っている「桃太郎」を題材にするにあたって、工夫したことは

共演している劇団『ヨーロッパ企画』の俳優・永野宗典さんと本多力さんの力も大きいです。3人で話し合って作っていったところが多いですね。そこに、今回脚本家のふじきみつ彦さんも協力してくれたことで、僕たちのアイデアをふじきさんが脚本に取り入れてくれたり。

1人の脳みそでは考えつかない斜めからのアイデアだったり、面白い変化球はないだろうかと、みんなで考えて作ったところが、僕らの強みかなと思っています。

見ていただけたら分かりますが、こういう捉え方もいいよね、こういう世界があってもおかしくないかも、というところには自信を持ってもっていけてると思います。

ムロツヨシさん

画像:ARNE編集部

―昼公演は「ショート・キッズバージョン」で「お子が叫び放題、泣き放題公演」とのことですが

これは、やりたいことだったんです。とにもかくにも、僕が子どものころに笑ったものを、おじさんになってやりたいと思っていました。僕にとってはドリフターズなんですけど。真似ることも難しいですが、真似ようとすることで、何か新しいものが生まれたらいいなと思っています。

時代は大きく変化している中、僕が子どものころに面白いと思ったことと、今の子どもたちが見て面白いもの、その共通のものを探そうとする経験と結果は、とても財産になるだろうなと思っています。なぜそれをみんなが見るのかを考えることが、今一番大事だと思うので。そこでなんとか戦っております。

―野外公演ならではの魅力を教えてください

今回の一番の魅力は、大きなクスノキであったり、高い建物がないから空がまっすぐに見えるステキな太宰府天満宮の景色の前で演劇ができること。僕は良い意味で“悪ふざけ”という言葉を使いますが、大人のくそまじめな悪ふざけができることを本当に感謝したいです。

東京公演ではヘリコプターや飛行機が通ったり、風が強かったりもしたんですが、それがひとつの野外劇の面白さになりました。突然の出来事にいかに合わせられるか、役者も試される。

昼公演であれば、赤ちゃんを連れてきてくれたご家族さんがいて。赤ちゃんが泣いてしまったとしても、それをごめんなさいと思わせない何かを僕たちが作れるかどうか。それをその日に見に来たほかの人たちが、ラッキーと思えるようにしたい。赤ちゃんが悪者にならない、その子が演出の一つになるような経験を、僕らもどこかで作りたいと思っているところもあります。でも、無理して泣かせちゃだめですよ(笑)。そういう臨機応変さは野外劇の強みなのかな、と思います。

ただ、寒さもあれば暑さもあるし、ずっと心地いい気温というのはないもので……。みなさんの体調には気を付けながら、進めていきたいなと思っています。

―福岡で楽しみにしていることは

うどんですね! 前回の福岡公演でも、一番食べたのはうどんです。会場のももちパレスから天神までの間にある、黄色い看板にうどんと書いてあるお店、よく行きましたね。

あとは、赤坂にある炊き餃子の『池田屋』さん。とある番組で連れて行っていただいたんですが、そこからファンで。行きたいなあ。

そして、ラーソーメンをどこかで食べたいなと思っています。食べることばっかりです(笑)。

―福岡のお客さんの印象

東京と大阪は明確に違いがあって。東京のお客さんは、ゆっくり徐々に笑い声をあげていく感じ。大阪のお客さんは、受け入れてもらえたら笑いのスピードがマックスで続いていく。その分、受け入れてもらえなかった時の怖さもあります。

福岡のみなさんは、ほどよくちょうど真ん中なんです。すぐでもないし、東京のお客さんほど遠くから見ている感じでもない。やさしさを感じるし、程よい距離感のイメージです。すごく心地良いです。

ムロツヨシさん

画像:ARNE編集部

―ムロさんにとって「muro式」とは

自分を表現する場所で、自分の戻る場所。ここでやっていることを見てもらって、映画やドラマで見たい、また舞台を見たい、と思ってもらえることが1番大事。

しっかり大事に守りながら、少しずつ大きくするなり、小さくしてでも、何か自分の好きな居場所に、緊張感のある場所を作っていきたいと思っています。

―昨年は、東京スカパラダイスオーケストラの楽曲「めでたしソング feat.ムロツヨシ」で歌手としてもデビューされましたが

いや、歌手としてはやっていないですよ(笑)。今でもスカパラさんのちょっとした悪ふざけだと思ってますから。悪ふざけが本当になっちゃうから、兄さんたち、すごいよなぁ。

―そんな歌手や映画の主演も経て、今後の目標にしていることはどんなことですか

恥ずかしがらず、若い人たちと何かを作れる場所を作りたい。そして、若い世代の人たちから学ぶべきものを吸収して、作品を作っていきたいですね。

映像作品が発表できる場所も、今は映画館に限らない。ドラマも動画配信サイトがあるし。そんな選択肢がたくさんある中で、人気のあるコンテンツの競争相手になりたい。韓国であのステキなドラマを作っている皆さんにも、「悔しい」であったり、「いいな、あいつらと一緒にやろうぜ」と思わせたいです。

今こそ、40半ばの僕たちが何か、形だったり、言葉だったり、背中だったりを見せていきたいな、と。そこは、格好つけないとなと思っています。

「言い出しっぺとして、ステキな“めでたしめでたし”を作りたい」とも語っていたムロさん。想いを聞くほど、この公演を見逃すなんてもったいない! 当日券のほか、前売券もわずかですが残席がある日も。ぜひ、チェックしてください。(文/ARNE編集部)

muro式.がくげいかい

画像:muro式.がくげいかい

<「muro式.がくげいかい」開催概要>
日程:2022年4月22日(金)〜 4月26日(火)19:00開演
「ショート・キッズバージョン」は23日(土)・24日(日)・26日(火)14:00開演
※開場は開演の60分前
会場:太宰府天満宮 天神広場 野外特設会場(太宰府市宰府4‐7-1)
入場料:【19:00開演回】全席指定8,000円(未就学児入場不可)
【14:00開演回】全席指定一般5,000円、高校生以下2,000円。中学生以下は保護者同伴、未就学児は保護者1人につき1人まで膝上無料(席が必要な場合は有料)。
問い合わせ:「muro式」福岡公演事務局092‐532‐1830(平日10:00~17:30)

【参考・画像】
※muro式.がくげいかい
※Instagram(@muroshiki_gakugeikai

#インタビュー をまとめてチェック!
#エンターテインメント #おでかけ #太宰府
⇒【NEW】福岡の新着情報はコチラから

<こんな記事も読まれています>
【2024年最新】福岡県内のお花見・桜名所24選
【こんまり流】家中スッキリ!片づけ術
【毎週水曜更新】イヴルルド遙華の12星座占い