人生で一度は行きたい!見ているだけでテンション上がる「名作映画」のロケ地3選
ステイホーム中に、昔の映画を見たという人も多いのではないでしょうか。
壮大でドラマチックなストーリーの映画は、日常を忘れさせてくれて、心ときめきますよね。
とはいえ、そんな“空想の世界”の映画にも撮影されたロケ地が実在します。
そこで今回は、世界80か国以上を旅してきた旅好きライター・廣瀬郁恵が撮りためてきた写真の中から、「名作」と言われ現在もファンの多い、映画のロケ地を3つご紹介します!
1:『スター・ウォーズ』のロケ地は“砂漠がまるで惑星”な「チュニジア・中部」
惑星が舞台の『スター・ウォーズ』。地球ではないような場所でストーリーが展開していきますが、ロケ地はもちろんこの地球にあり、行くことができます。
映画に出てくる惑星「タトゥイーン」は、アフリカのチュニジアで撮影されました。「タトゥイーン」とよく似た名前の「タタウィン」という都市も実際にあるんですよ。ジェダイの騎士たちの衣装も、現地の人たちの民族衣装にそっくりです。
タトゥイーン星のモス・エスパのロケ地は、チュニジアの砂漠「オング・エル・ジュメル」。
砂漠の真ん中にポツリとセットがそのまま残っているので、歩いていると、自分もまるで登場人物の一人になった気分に。
“エピソード4”でルーク・スカイウォーカーが、いなくなったR2D2を探しにいったのは「シディ・ブヘル」。ごつごつした岩がゴロゴロ転がっていて、人家や人が暮らしている気配もまったくなく、惑星に迷い込んだような気分です。
また、ルーク・スカイウォーカーが住んでいたラーズ家の住宅が撮影されたのは、ベルベル人が古くから使ってきた穴居住宅。
ここは、今ではホテルとして使われていて、私も実際泊まってみました!
洞窟のような部屋にベッドが並んでいるだけの簡素な造り。しかし、地上よりも低い場所にある穴居住宅は、ホテルからは空以外に地上の様子がまったく見えず、異世界にいる気分! スターウォーズファンでなくても、ワクワクする空間でしたよ。
さらに、『スター・ウォーズ』で奴隷居住区として登場するのは、先住民族ベルベル人が古くから使ってきた倉庫群「クサール」。蜂の巣のようで、おもしろい造りをしています。
2:『ゴッドファーザー』『ニュー・シネマ・パラダイス』のロケ地は“美しい島”「イタリア・シリチア島」
地中海に浮かぶ最大の島、イタリア南部のシチリア島。
レモンやオレンジ、オリーブの栽培も有名ですが、数々の映画のロケ地になっているところでもあるんです。
イタリア系マフィアたちが登場する『ゴッドファーザー』もその1つ。
とくにシチリアの高級リゾート地「タオルミーナ」周辺には、ロケ地が点在しています。
マイケルがシチリアにやって来た妻を出迎えるシーンは、「タオルミーナ駅」のホームで撮影されました。
また、こちらもファンが多いのではないでしょうか。映画に魅せられた少年が主人公の『ニュー・シネマ・パラダイス』。
このノスタルジアあふれる名作も、シチリア島で撮影されました。
ロケ地は「パラッツォ・アドリアーノ」という田舎のとても小さな村です。
映画に出てくる街は、そのままこの村の中心の広場で撮影されていて、トトやアルフレードなど登場人物の家も見ることができます。
3:『インディ・ジョーンズ』のロケ地は“世界遺産の遺跡”「ヨルダン・ペトラ遺跡」
「東京ディズニーシー」にもアトラクションがあるほど、長年の人気を誇る『インディ・ジョーンズ』シリーズ。その3作目『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のロケ地は、なんと世界遺産になっている遺跡です。
ヨルダンにあるペトラ遺跡は、古代ナバテア人の首都だったところで、砂漠を移動していたキャラバン隊の中継地だったともいわれています。
ペトラとはギリシャ語で「岩」を意味し、その名の通り入り口は切り立った崖に挟まれていて、天然の要塞のようになっています。崖の高さは100mほどもあり、ここを30分ほどかけて歩き続けます。
気分はもう、インディ・ジョーンズです。
「もうそろそろ出てくるかな」と思ってワクワクしながら歩いていくと、崖の隙間から遺跡が!
視界がドーンとひらけて、目の前に立ちはだかるのは現地の人たちに「宝物殿」と呼ばれている「エル・ハズネ」。インディ・ジョーンズでは、この奥に不老不死の水が隠されていました。
ペトラ遺跡は広大な敷地で、いくつもの霊廟や神殿、ローマ劇場など見所が多く、1日では足りないほど。馬やロバ、ラクダなどに乗って観光する人たちもいます。冒険心を掻き立てられる遺跡です。
映画の世界と現実の世界を行き来しながら、楽しんでもらえましたか? 雄大な風景や美しく情緒ある街並み、古代ロマンの詰まった遺跡……。ロケ地がすばらしいからこそ「名作」になったのかもしれないなと思えます。
ロケ地のことを知って、名作と言われる映画を再び観てみると、新しい発見があるかもしれませんよ。(文/廣瀬郁恵)
【参考・画像】
※廣瀬郁恵