
うれしいも悔しいも全部曲に!シンガーソングライター「Leola」さん独占インタビュー【私の推しごと#17】
福岡ゆかりの人に、「お仕事」の話から、個人的に推している「推しごと」の話まで、普段聞けないいろんなことを聞く『ARNE』のインタビュー企画『私の推しごと』。
#17は、デビュー9周年を迎えたシンガーソングライター「Leola(レオラ)」さんの登場です(全2ページ)。

画像:LDH JAPAN
3月14日生まれ、熊本県出身。ハワイ語でLeoは声、laは太陽。“太陽の歌声”を持つシンガーソングライターとして、2016年シングル『Rainbow』でメジャーデビュー。音楽活動の傍ら、ドラマ出演やバラエティ番組MCにも挑戦している。YouTubeでは『LaLa Camp』と題してキャンプ動画を公開中。
2025年3月12日、6年ぶりのニューアルバム『Chamomile(カモミール)』をリリースした。
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『KITTE博多』11階にある話題の結婚式場『ザ ストリングス 博多』で、お話を聞きました。

画像:ザ ストリングス博多
<ザ ストリングス 博多>
2024年3月『ハカタギ グランヒューリ』が、東京で人気の結婚式場『ザストリングス表参道』の系列ブランド『ザ ストリングス 博多』としてリブランドオープン。併設のカフェ『TIME NEST』はアフタヌーンティーが人気(火・土・日・祝を除く平日のみ一般利用可)。
「お仕事」について
Q:インタビューの前日(2025年3月16日)は『HMV&BOOKS HAKATA』でミニライブ。いかがでしたか?
2016年にデビューして2作目リリースのとき以来、久しぶりにお邪魔してきました。博多のHMVの楽屋の壁には、そこに来たアーティストさんたちのサインがたくさん書いてあって、私も前回書いた記憶があったので探してみたら、ありました! すごく大きくどーんと! 当時お店が開業したばかりでサインもそんなに数がなく、スタッフの方に「大きく書いてください」って言われたのですが、それにしても(笑)。
―デビュー当時のご自分のサインを見た感想を。
サイン自体は今と同じですが、まだ書き慣れていない感じ。今はこう書かないなというポイントもたくさんあって、角度やバランスなどちょっとしたところに変化を感じました。
―今回はもうサインを書かなかったんですか?
いやもう、あまりに前のサインがスペースを取っているので(笑)。邪魔にならないようにステッカーだけ貼って、小さくメッセージを書かせていただきました。

画像:ARNE/撮影:田中紀彦(Studio Red Star)
Q:熊本のご出身ですが、福岡の印象は?
高校まで熊本に住んでいて、その頃からずっと憧れの場所です。福岡に行かないと買えないもの、見られないものがたくさんあったので、エンタメ大好きな母に連れられて、家族でちょこちょこ舞台やライブを観に来ていました。
Q:このお仕事を始めたきっかけは何でしたか?
うちの家族はみんな歌うことが好きで、私も小さい頃から歌うことへの抵抗がなく、授業の中でも音楽が一番好きでした。中学校に入って初めて家族以外の人に聴いてもらったときに、「上手だね」と言ってもらったのがすごくうれしくて、そこから漠然と歌手になりたいという夢を持つようになりました。
―アコースティックギターはいつから?
高校1年の頃かな。親友がアコギを弾き始めて、私も一緒にやりたいっていうのが最初。YUIさんやアヴリル・ラヴィーンさんなどギターを弾きながら歌う人に憧れて、高1の終わり頃、その親友含め同じ学校の同級生たちとバンドを組んで、曲を作ったり披露したりするようになりました。

画像:ARNE/撮影:田中紀彦(Studio Red Star)
―その後地元を離れ、大学に進学されたのですね。
熊本にいるときは、音楽を仕事にする、歌手になるなんてもう不可能に近いとみんなが思っている環境だったので、東京に出てチャレンジしたいなんて、本当に信頼できる人にしか言えませんでした。思い切って話してみたら否定されたこともあったし、両親を心配させたくなくて。ちゃんと進学して勉強もした上でチャレンジしようと、大学進学をきっかけに東京へ。その後オーディションを経て無事デビューできました。
Q:お仕事をする上で大切にしているマイルールは?
「楽しむ」ことかな。デビュー当時は明るく元気なイメージが強くて、いつも絶対笑顔でいなきゃ!って思ってましたが、最近やっと、悩んでいる部分やかっこ悪い部分も見せていいと思えるようになりました。今は無理せず、いたい自分でいられているので、この感じで続けていけるのが一番幸せかなと思います。
―等身大のLeolaさんを表現できるようになったのですね。
もちろん背伸びして頑張らなきゃいけない、限界を求めていかなきゃいけない瞬間はたくさんあるのですが、ちゃんと綻びも出せるようになりました。カッコいいところも見せたいし、ちょっとダメな普段の私も見せたい。応援してくれているファンのみなさんは、そんな私を認めてくれた上で今もそばにいてくれます。本当にありがたいです。
―考えを変えるきっかけがあったんですか?
正直苦しくなったんです、いつでも元気でいなきゃというのが。あと、私自身が人に対して魅力を感じるときに、もちろんいつも笑顔ですてきだなと思うけれど、そういう人がぽろっと苦悩や弱音を吐いてくれたときに、もっと好きになるから。私もそういう自分を許せるようになりたいと思いました。

画像:ARNE/撮影:田中紀彦(Studio Red Star)
Q:お仕事で一番うれしい瞬間はどんなとき?
たくさんあるんですが、今一番うれしいのは、やっぱりライブでファンのみなさんが笑顔になってくれたり、涙してくれたりする瞬間を共有できているときですね。私はライブが一番魅力を伝えられると思っているので、まずそこに足を運んでくれたことがうれしい、楽しんでくれていたらもっとうれしい、それが重なって幸せー!ってなります。
―ライブ中、お客さんをよく見るタイプですか?
私、見るんですよ。全然見ないアーティストさんもいると思うけど、私は一人ひとりじっと見ちゃう。だから涙を流している方なんて見つけたら、つられて私も泣きそうになっちゃうから、視界に入ったら慌てて目をそらします。
Q:職業柄いつも持ち歩いてるものは?
のど飴くらいかな。いよいよのどがやばいなと思ったら、水やぬるま湯にのど飴を溶かして、それでうがいしたり飲んだりします。これ結構オススメです。
Q:ボーカリストとして大事にしていることは?
歌詞がちゃんと伝わるように歌うこと。子音がはっきり聞こえるように気をつけながら歌っています。声は、そうだな、私は青空の下で歌うのがすごく好きなので、空間にのびていくようにまっすぐ歌いたいですね。

画像:ARNE/撮影:田中紀彦(Studio Red Star)
Q:最近怒ったこと、悔しかったことはある?
この仕事は1人じゃできない仕事。いろんな方が作品をより良いものにしようという気持ちで、私のためにいろんなアドバイスをくれるのですが、その中には悔しい言葉だったり、身内だからこそ辛辣な言葉を投げられることもあって。そういうところを戦って生まれる曲はすごく大事なものになるので必要な時間だとは思うのですが、自分の表現したいものを否定されたときはやっぱり悲しいですね。
―きれいごとじゃない、リアルな話をありがとうございます。
エンタメの世界で出会うエライ人やオトナの人に、君はまじめだからつまらない、おもしろくない、尖ってないとか言われることもあります。ぶっ飛んでいることがおもしろいと思われる世界だったりするけれど、でも私のまじめさは、両親が私をまっすぐ育ててくれた証拠だし、私自身すごく好きな部分。なのにそういう風に言われると、まじめに生きてきたことが間違いだったのかって、すっっっっごく悔しくて。そういう気持ちがあったからこそできた曲が、今回のアルバム『Chamomile(カモミール)』には入っています。
―どの曲ですか?
『My Other Side』です。そういうフラストレーションを、もういいや!って吐き出しました。怒りを表現した曲は今まで作ったことがなかったのですが、初めて形に。悔しさや怒りがなかったらできなかった曲なので、だから「ありがとうございます!」ですね(笑)。
「お仕事」のイチ推し
そんな『My Other Side』も収録されている、約6年ぶりとなるニューアルバム『Chamomile(カモミール)』が2025年3月12日リリースされました。テレビアニメのエンディングテーマとなった『ただいま feat.EXILE NESMITH』(2023年)、2024年リリースの『雨予報』『夏のせい』、そして2025年『ロアッソ熊本(サッカー)』公認応援ソング『RED』を含む全6曲が収録されています。

画像:LDH JAPAN
Q:どんなアルバムになりましたか?
この6年間で成長した部分、言いたかったけど言えなかったこと、たくさんの想いを詰め込みました。タイトルの『カモミール』という花には、「あなたを癒やします」という優しいイメージと、「逆境に耐える」という力強いイメージの花言葉があるそうです。踏まれれば踏まれるほど、強くたくましく美しく咲くカモミールが、私がたどってきたこの6年間を表現しているようで。なかなかリリースできなくて苦しくて、いろんな困難があって、だからこそできた曲たちで、みなさんを癒やしたり元気づけたりできたらいいなと思っています。それに、カモミールは私の誕生日3月14日の誕生花。また私のデビュー日4月27日が誕生花のカモミールの種類もあるそうです。なんだかすごく縁を感じています。
Q:『ロアッソ熊本』の開幕戦(2025年2月23日)で『RED』を生歌唱されたとか。
スタジアムで歌うことを想像しながら作った曲なので、やっとそこで完成したという気持ちです。ロアッソは昨シーズンから応援アンバサダーをさせていただいて、ホームもアウェーも何度か試合を見に行っていたので、その1年で感じた想いを曲にしました。みんな一緒に声を出して歌っていただけるとうれしいです。
Q:デビュー10周年に向かって意気込みを。
今まで関わってきてくれた方や、デビューしてから出会ってきた大好きなアーティストやクリエイターのみんなと一緒に、ファンのみなさんも楽しめるお祭りみたいなことができたらいいなと漠然と思っています。全く具体的にはなっていませんが、それを目標に今年も走り抜けます!