人気NO.1「食パン」(720円)は一本まるごと予約がおすすめ『アンコル・ド・パン』【古後大輔のふくおかパンライフ#21】
ぱんにちは〜!
今日も素敵な「ふくおかパンライフ」をテーマに最旬のパンニュースをお届けします。今回は訪れるたびに、なんだかとっても心がほっこり温まるベーカリーをご紹介します。
東京・福岡の名店で道を歩んだ後、父からバトンを受け取った“飯塚のみんなのベーカリー”
飯塚の広いひろい空の下、朝早くから夕方まで、おいしいパンの香りを漂わせている『アンコル・ド・パン』は、今年で創業24年。
オーナーシェフである伊藤直実さんは、東京・福岡の名店でパン職人としての道を歩み、40歳を前にした時、父がひとり営む実家のパン屋に戻り、この『アンコル・ド・パン』を引き継いだ。
現在は奥様と二人で店を切り盛りしながら、父から受け継いだ「まちのパン屋」としての誇りをしっかりと守りながら、まちにおいしい灯りを燈し続けている。
近所の作家さんがつくった雑貨やアクセサリーがあったり、知人の農家さんの採れたて野菜が売られていたりと、とってもアットホームな店内は、はじめて来てもなんだかとっても懐かしく心が温まる空気で満たされている。
そんな地域のやさしさに包まれたような店のパン棚に並ぶのは、手でそっとやさしく持たないと潰れちゃうくらい、ふっくらフカフカの生地を使った菓子パンや調理パンや、しっかりとしたクラストともっちりクラムのコントラストが噛むほどに深い味わいを生み出すハード系など。開店から閉店まで、かなりの種類のパンが日々つくられている。
伊藤さんが愛する息子のためにつくり、いつの間にか店の看板メニューになったいう「タロちゃん」(100円)はチョコクリーム入り。
何匹でも連れて帰っちゃいたいくらい、可愛らしく、愛おしい逸品。
自家製カスタードがたっぷりつまった「クリームパン」(180円)もご覧の通り!
何個でもイケちゃう、やさしいおいしさだ。
一本まるごと予約する常連さんが大勢いるという店一番の人気者である「食パン」(720円)と、こちらも名物「ひまわりパン」(320円)。
「使っている機械や道具も父が使っていた時とほぼ同じです」という厨房で伊藤さんのパンづくりを眺めていると、売り場の状況を見ながら、少量ずつ時間差で整形しては焼かれ、焼きたてのパンがタイミングよく店へと出されていく。
「地域のみなさんに毎日おいしく食べてもらえるようなパンをつくりたいし、毎日楽しみに来てもらえるようなパン屋にしていきたい」。夜遅くから夕方までひとり黙々とパンづくりに精を出す伊藤さんのそんな想いもまた父から受け継いだもの。
時代は変われど、まちのパン屋として、おいしさづくりにかかせない「真心」なのだろう。
帰りの道中、買って帰ったクリームパンをひとかじりすると、なぜだか、いい匂いとその情景だけが、頭の片隅でおぼろげに残る今はなき実家近くのパン屋の味がしたような気がした。
みんなの「心」の故郷のようなベーカリー。
これからも、そのおいしいバトンが継がれていくことを節に願うばかりだ。(文/古後大輔)
<店舗情報>
encore du pain(アンコル・ド・パン)
住所:飯塚市川津194-2
詳細はこちら
【参考・画像】
※古後大輔
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