魅力を温泉ソムリエが徹底解説！“100％源泉掛け流し”福岡市中心部から最も近いガチな温泉
遠出して泊まりがけで温泉を味わいにいく“旅行”もいいものですが、“おでかけ”くらいのテンションで、サクッと温泉を楽しみたくなることがありますよね。
そこで、「温泉ソムリエ」（温泉ソムリエ協会認定）の資格を持つライターの私ツバキングが、福岡市内のオススメ温泉をご紹介！
ちょっとしたスキマ時間や、手軽にリフレッシュしたい時にピッタリ。お子様連れでも行きやすい温泉です！
福岡市で“ほぼ唯一”！100％源泉掛け流し温泉「富士の苑（ふじのえん）」（福岡市南区三宅）
天神から車で約20分、福岡市南区三宅のマンションが立ち並ぶ住宅地の中にある『富士の苑（ふじのえん）』。
創業は1972年。湧出した温泉を浴槽へそのまま注ぐ、“100％源泉掛け流し”の温泉旅館です。
画像：Mr.tsubaking
創業当時の様子を、藤野健二支配人に聞きました。
「うちができる数年前に、近所で温泉が出たんですよ。現在の『元祖元湯』（福岡市南区横手）さんです。それから、このあたりの人たちが温泉を掘るようになって、いくつか温泉施設もできましたが、現在では、博多温泉は元湯さんとうちだけです」
福岡市全体で見ても、100％源泉掛け流しが堪能できるのはこの2ヵ所のみ。『元祖元湯』は立ち寄り湯、『富士の苑』では立ち寄り湯に加え、食事・宴会、宿泊も可能です。
『富士の苑』の立ち寄り湯（10：00～21：30受付終了、火曜16：00～）は、大人1時間以内600円、0歳～小学生400円とリーズナブル。10：00～17：00の間、時間を気にすることなく過ごせる「ゆっくりコース」（大人1,000円、0歳～小学生700円）もあります。
画像：Mr.tsubaking
私が『富士の苑』をオススメするのは、“ガチな温泉”だから！
ポイントは、前述した「100％源泉掛け流し」に加えて、約100m掘っただけで温泉が湧いたという「掘削の浅さ」にあります。
温泉法における温泉の認定は、「25℃以上で湧出」もしくは「規定以上の温泉成分の含有」のどちらかの条件をクリアすること。
深く掘れば地熱の影響で必然的に25℃を越える水が出るため、普通の地下水でも25℃を超えているから温泉に認定されているケースもありえます。
その点『富士の苑』は、45.5℃という高温の温泉がわずか約100mという浅い地点から出た貴重な場所なのです。
冷え性対策に！保湿効果も高く肌ぷるん
一方、「温泉成分の含有量」も目を見張ります。温泉法では、温泉の成分が1g／kg以上で温泉と認定されますが、『富士の苑』のお湯にはそれが5.37gも含まれており、「濃い温泉」と言って間違いありません！
泉質は「カルシウム・ナトリウム塩化物温泉」。
カルシウムやナトリウムのイオンは、肌に薄い膜を作るため高い保温効果があり、冷え性の方にはうってつけ。
さらに、その膜のおかげで保湿効果も高まるので、湯上りから時間が経っても肌がプルンと潤っています。
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また、こちらの温泉は飲むこともできます。
塩気を感じる味に最初は戸惑うかもしれませんが、胃腸の働きを助けてくれるので、ぜひチャレンジしてみてください！
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温度の違う浴槽が4種類
『富士の苑』には、男女それぞれ4つの浴槽があります。
営業終了後、全てのお湯を排出しているため、毎日新鮮なお湯に入れるのもうれしいところ。
「一番風呂」は熱めの43.5～44℃で、源泉がほぼそのまま注ぎ込まれているため、温泉の良さを最大限に堪能できます。
そこから流れ込むメインの「内湯」は、41℃くらいでじっくり温泉を味わうのに◎。
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「露天風呂」は、外気温によって変わりますが36～38℃くらいなので、ゆっくり入れます。
しかも、寝転べる作りになっているので、流れる雲を眺めながら時間を忘れて温泉に浸かれますよ！
ほかでは見かけない石積みで個性的な作りですが、藤野支配人によると「石を自分たちで持ってきて手作りしたんですよ。当時は、スーパー銭湯もネットもない時代なので、参考画像なんてありませんでした。だから、先代の頭の中にあるいいお風呂を、みんなで頑張って形にしたんです」とのこと。注目してみてくださいね。
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その隣には、小さめながら「水風呂」も用意されています。
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オススメの入り方は「温冷交代浴」
私は「温冷交代浴」をオススメします！
まず、熱めの「一番風呂」でしっかり体を温めた後、露天の「水風呂」に入って冷やします。
それから外気浴をすれば、「ととのう」状態が得られるんです！
「サウナは苦手」という方にもオススメ。
温冷交代浴は疲労回復が期待できる入浴法で、最近ではプロのアスリートでも取り入れる人がいるほど。
また、熱めのお湯と冷たい水風呂に交互に入ることによって、自律神経のバランスを整えると言われています。
ストレスフルで自律神経が乱れやすい現代人にピッタリですね！
真水ではなく、温泉水シャワーで流してあがろう
温冷交代浴の後は、内湯か露天の温泉にゆっくり浸かって、温泉の成分をしっかり体に付着させます。
画像：Mr.tsubaking
温泉から上がる際、真水のシャワーで体を流す方もいらっしゃると思いますが、それはもったいない！
体についた温泉成分は湯上り後も効果を発揮するため、真水で洗い流さない方がいいのです。
温泉水の出るシャワーがあるので、それで体を流してあがりましょう！
湯上りはお子様も安心の大広間でゆったり
湯上りには、1階の大広間も利用可能。定食やビールなどのアルコールメニューもあり、食事が楽しめます！
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オススメは、フロント横で販売している那珂川市の『五ヶ山アイスキャンデー』。4歳のわが子も、このアイスが大好き！ おいしくクールダウンできます。
土足スペースではなく、畳敷の広間なので小さな子どもを連れていても安心して過ごせますよ。
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「スーパー銭湯のようにバラエティーに富んだお風呂があるわけではありませんが、温泉の質には自信があります。気軽に遊びに来てください」と藤野支配人。
思い立ったらすぐに行けるほど都心の近くにあり、短時間でも十分にその魅力が堪能できる『富士の苑』のお風呂。気軽な癒やしに、サクッと出かけてみてはいかがでしょうか？（文／Mr.tsubaking）
＜店舗情報の詳細は店名をクリック↓＞
■富士の苑（ふじのえん）
住所：福岡県福岡市南区三宅3丁目19‐7
営業時間（日帰り温泉）：10：00～22：00（21：30受付終了）、火曜16：00～22：00
定休日：毎週火曜日 （但し、16：00～22：00は温泉入浴のみ営業）
日帰り温泉料金：【立ち寄り湯】1時間以内：大人（中学生以上）600円、0歳～小学生400円、2時間以内：大人（中学生以上）800円、0歳～小学生600円
【ゆっくりコース（10：00～17：00で時間無制限）】大人（中学生以上）1,000円 ※毎週金曜日は800円（但し、金曜日が休日または当館が定める日は除く）、0歳～小学生700円
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