人気爆発! 国家公務員ユーチューバー『タガヤセキュウシュウ』の秘密とは
次々とスターが登場しているYouTuberの世界に、九州から輝く新星が誕生しました。
しかも、本職は国家公務員! 農林水産省・九州農政局の若いふたりが、YouTube動画を通して九州の農業を応援するユニット『タガヤセキュウシュウ』に注目が集まっています。
デビュー3カ月でもう人気者!
2020年1月にYouTuberデビューをして公開された動画はまだ6本ですが、花の消費拡大を訴える動画は複数のWebメディアで紹介されたこともあり58万再生となりました(2020年3月23日現在)。
でも、話題になった花の動画よりも、それ以前の4本をぜひ見ていただきたいです。国家公務員のふたりが人気YouTuberばりの笑いのセンスもありつつ、体当たりで地元九州の農業を紹介する姿に、見ている私たちもエールを送りたくなります。
『タガヤセキュウシュウ』は、九州農政局に勤めるふたりのユニット。左の国家公務員らしからぬドヤ顔が特徴の「白石くん」(鹿児島県出身)は平成31年に入省の23歳。
右の真面目そうだけど少し不器用感が漂う「ノダ(野田)さん」(福岡県出身)は、平成30年入省の26歳。野田さんのほうがちょっと先輩です。
「冬のボーナスでギラファノコギリクワガタを購入した」といきなりマニアックなネタをぶっこむ白石くん。
「逆上がりができないまま26歳になってしまった」と自虐ネタで切り返す野田さん。いい味だしています。
最初のテーマは畳の材料になる「い草」。イラストで丁寧に解説しながら、芸人ばりのギャグもかましていきます。
慣れない「い草」の田植えも、体当たりで挑戦! このあと、お約束の展開に(笑)。
2回目のテーマは、学校の先生から農家に転職した「モモコさん」の熱い農業人生を紹介……のはずが、なぜかキックの標的に?
こうして体当たりで面白くて真面目な動画を作り続ける「タガヤセキュウシュウ」のおふたりにインタビューをすることができました。
地元九州の農業を少しでも盛り上げようと頑張る、ふたりの想いをお届けします!
九州の農業を応援したかった理由
―『BUZZ MAFF』の企画自体は農水省広報室によるものだそうですが、おふたりはどのような経緯で参加されたのでしょうか?また言い出しっぺは野田さんと白石さんのどちらでしょうか。
白石さん(以下、白石) 農水省の全職員対象で募集があったので立候補しました。野田さんとラーメン屋に行ったときに誘いました。野田さんは元々カメラマン希望で、接しているうちにキャラの面白さに気づいて、「一緒に出演しませんか」と誘いました。
野田さん(以下、野田) 僕も募集があった時から興味を持っていたんですが、白石くんから誘いを受けて「やってみよう」という気持ちになりました。
―普段はどんな仕事をしているのですか?
白石 農家さんとの意見交換や、政策の情報提供。現場と農政をつなぐ仕事に関わっています。
野田 会計課です。主に職員の給与の管理をしています。
―そもそも、なぜ、農林水産省に入ったのですか?
白石 父が県の農政に関わってまして、祖母と祖父が農家でもあり、昔から農業が身近にありました。日本の農業のために役に立つ人になりたいと思っていました。
野田 大学時代、九州の外から来た友人や外国からの留学生に九州の農産品や料理を紹介して喜んでもらえた経験があって、九州の農業を日本全国、世界に伝える仕事がしたいと思って農林水産省を志しました。
―なかなか熱い想いが元々あったのですね。『タガヤセキュウシュウ』という名前はなかなかキャッチーで分かりやすいですが、命名したのはどちらですか?
白石 九州の農業の活性化を祈って、「タガヤセ」と僕が付けました。
休みの日は1日中YouTubeを見て研究
―『タガヤセキュウシュウ』の動画は、効果音や音楽、イラストの使い方などが、人気のあるYouTuberの影響を感じさせます。おふたりのどちらかがYouTuberが好きか、よく研究されたのでしょうか?
白石 できるだけ多くのYouTuberさんの動画を見て、研究しています。どちらも休日には1日中YouTubeを見ている日もあります。
―「い草」や「モモコさん」などのテーマはどうやって決めたのでしょうか?
白石 週に一度、企画会議を開いて、ふたりで話し合います。
―台本をどちらかが書いていたりしますか?
白石 ふたりで書いています。説明的な部分は野田さん、ギャグ部分は白石で分担しています。
―撮影や編集もふたりだけ?
白石 主にふたりですが。撮影のサポートにもうひとり入ることもあります。
―ところで、好きなYouTuberっていますか?
白石・野田 ヒカキンです!
―わかります。編集の間の取り方とか、ギャグの入れ方がヒカキンさんぽいですよね。
お父さんが1日中リピート再生?
―『タガヤセキュウシュウ』の動画は完全に業務時間中に作っているのでしょうか?その場合、通常の業務との兼ね合いでご苦労はありませんか?
白石 通常業務の合間を縫ってやってます。九州農政局内では、応援ムードを強く感じているので、おかげで気持ちよく取り組めています。
野田 通常業務も時期によって忙しくて、なかなか時間のやりくりが難しいのですが、周囲の理解があってやれています。
―やってみて大変だったことは?
白石 なかなか企画が決まらず、会議が長引くことは多々ありました。
野田 始めたばかりの頃は、撮影機器や編集ソフトの使い方になかなか慣れることができず、作業に時間がかかったのがちょっと大変でした。
―『タガヤセキュウシュウ』をやって良かったことは?
白石 動画の感想や、応援の言葉をかけられると嬉しいです。特に農家さんから感謝されるのが嬉しくて、やりがいを感じてます。
―同僚、ご家族、友人などの反響はどうでしたか?
白石 家族は動画を毎日見てくれています。父は再生回数を増やすために一日中リピート再生していることもありました。
野田 職場の人からも「良かったよ」というお褒めの言葉をかけてもらってます。YouTubeで配信していることを伝えていない友人からも、「動画を見たよ」という連絡をもらうこともあって、反響の大きさに驚いてます。
―4月以降の継続も決まったとのことですが、これからやってみたいことはなんですか?
白石・野田 これからも九州の農業を楽しく伝えていきたいです。どんどん新しいテーマにも挑戦していきます!
若いふたりのエネルギー溢れる面白くてためになる『タガヤセキュウシュウ』の動画。ぜひ見てください!(文/ARNE編集部)
『タガヤセキュウシュウ』動画一覧
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【参考・画像】
※YouTube / タガヤセキュウシュウ
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