絶品いちごの食べ比べ&スイーツも楽しめる!“久留米で100年続く果樹園”園主の奇跡の転身
久留米で100年続く果樹園の4代目園主は元プロキックボクサー! キックボクサーから農家に転身した理由とは?
2021年1月26日(火)に放送されたFBS福岡放送『めんたいワイド』のコーナー「人生コレに賭けてます」からご紹介します。
今の時期はいちご狩り!100年以上の歴史がある「中村果樹園 フルトリエ」(久留米市)
久留米市藤山町にある『中村果樹園 フルトリエ』。今の季節はイチゴ狩りのシーズンですが、夏から秋にかけては、梨やぶどう狩りも楽しめる観光農園です。
ハウスの中に入ると、広々とした通路。2人は余裕で通れるようにしているそうです。
そして、小さな子どもや、車いすのお客さんも「自分の手で採れる」ということを重視し、上下2段の作りになっています。
観光農園ならではの「イチゴ」へのこだわり
4代目園主・中村さんが書いた「イチゴ」へのこだわり円グラフがこちら!
1つめのこだわりは、「ギリギリまで待って完熟収穫」。
お客さんが農園に来て楽しんだり、直売だったり、“すぐに”届けられるので、ヘタのギリギリまで真っ赤に完熟してからしか収穫をしていません。
イチゴ狩りを楽しむお客さんにも「ヘタの近くまで真っ赤で、ツヤツヤしたものが一番おいしいですよ」と伝えているそうです。
2つめのこだわりは、「育て方」。
「スーパーとかにあまり並ばないような大きいものを食べてほしい」という思いから、なるべく“摘果”をして、一つひとつに栄養がいき、大玉になるように工夫してあります。
そんなこだわりと園主・中村さんの愛情が詰まったイチゴは、「紅ほっぺ」「あまおう」「恋みのり」の3種類が栽培されていて、食べ比べができます。
まずは、香りが強い「紅ほっぺ」を試食!
イチゴ本来の甘みと香りをしっかり引き出して収穫しているため香りが強いそうで、試食したリポーターも「甘~い! 香料とか加えたんじゃないかと思うくらいの香り」と言うほどです。
続いて、甘みと酸味のバランスが良い「あまおう」。
食べ比べができるイチゴは、お客さんにも大好評! 食べ比べをして、お気に入りの品種を見つけ、「この品種が好きだったから持って帰ろう」というお客さんが多いそうです。
実際に、この日家族で来ていたお客さんも「ここのイチゴがおいしいって聞いて、口コミで来ました」とのこと。イチゴの味の感想は「おいしい!!」と満足そうな表情でした。
4代目園主は元キックボクサー!農家になるまでの壮絶な道のり
イチゴに愛情を注ぐ、園主・中村さんは、1児の母のママさん農家。そして、なんと、元キックボクサー!
約3年半前に実家を継ぐ形で4代目園主になったのですが、農家になるまでの道のりは壮絶でした。
高校卒業後、愛知県の自動車メーカーで働き始め、20歳のときに「キックボクシング」と出会います。
ちょうどリーマンショックの頃で、仕事が暇になり「ヨガかなんかに通おうかなー」と思っていたときに、友人の家の近くでキックボクシングジムを発見! タイ人のK-1ファイター・ブアカーオが好きだったという中村さんは、看板に書かれた「本場・タイ人が指導」という言葉に惹かれ、通い始めることにしたそう。
習いごと感覚で週に1回くらい通うつもりが、始めてみるとドハマり! 趣味程度で始めたつもりが、キックボクシングにのめりこみ週6回も通っていました。
そして、当時の仕事をやめてキックボクシングに専念。3年かけて、23歳のときにプロテストを受け、“キックボクサー”としてプロデビュー!
しかし、デビュー戦直後の練習中に、けい椎を損傷する大けが。プロになってから2週間で、選手生命が絶たれてしまいました。
その後は、裏方として選手を支える日々が続きましたが、26歳のときに転機が訪れます。
2代目園主だったおじいさんに、認知症の症状が出てきて、農園が人手不足に。「選手としてやれないんだったら、もう一回何かに挑戦したい」そして、何より「家族を助けたい」と思った中村さんは、農業の専門学校に通い、農業と経営を学びました。
そして、28歳のときに4代目に就任。
当時は梨しか作っていませんでしたが、「フルーツ狩りもできる観光農園にしたい」とぶどうやイチゴの栽培も始めました。
そんな中村さんを、「(継いでくれることを)一番当てにしていなかったのでビックリした」と母・理恵子さん。
中村さんを含めて3人の子どもたちに、継ぐことを強制したことはなかったそう。
「誰かに継いでほしいという気持ちはあるけど、“夫(3代目園主・中村さんのお父さん)”は、小さいときから何代目、何代目……と言われてきたみないなので、自分の子どもには言わなかったのかな」と父・裕さんの気持ちも教えてくれました。
地元の農家さんにも支えられた就農当時
就農当時、中村さんを支えてくれたのが地元の農家さん。
小さいときから中村さんを知っていて、長年の付き合いがあるという岡さんは、小松菜などを育てている先輩農家さん。就農当時の中村さんを支えてくれた恩人です。
就農当時ブドウを始めようと思ったときに、収穫できる畑がなく、岡さんにピオーネの畑を借りて生計を立てていたそう。
「初収入は自分の畑ではなく、実は借りた畑でした。その始まりがなければ、直売なんてできなかったので、本当に感謝しています」と中村さん。
岡さんは、「周りの人たちに助けられながら、助け合いながら、お互いが良い方向に伸びていくような状況にしてほしい」と言います。
カフェもオープンし、さらなる挑戦中!
地元の方にも支えられる中村さんは、さらなる挑戦をしていました。
それが、中村さんが4代目になってからオープンさせたカフェ!
いちご狩りのハウスと隣接していて、いちごの直売やスイーツを販売しています。
中でも、紅ほっぺ、あまおう、恋みのりを使った『フルーツサンド』が大人気!
「わぁ~生クリームと合う! ケーキみたい!」とリポーターも大絶賛!
こちらも大人気! 数種類のいちごが楽しめる『いちごパフェ』。
日によって違うそうですが、この日は紅ほっぺ、あまおう、恋みのりがふんだんに使われていました。
ミルクプリンにいちごソース、その日に採れた状態の良いイチゴを使用。
贅沢にイチゴが使われたその見た目に「空洞があるパフェ初めて(笑)」とリポーターもビックリです。
中が真っ白な「恋みのり」をパクっと一口食べると……「甘っ!!」とびっくりするほど。
中が白いので、甘みが少なそうに思われがちだそうですが、実はめちゃくちゃ甘いのです!
カフェで提供されるメニューは、『中村果樹園 フルトリエ』のこだわりのフルーツを使用。自分たちで作っていないフルーツは、ほかの農家さんから仕入れているそうです。
「来て楽しんでもらうという、ここでの体験を増やしていきたい。思い出に残る場所になれば」と挑戦を続ける中村さん。ラズベリー、ブルーベリー、かんきつ6種類、柿、りんご、桃などを新しく植えて、いろいろ試しているそうです。
笑顔がすてきな中村さんが作る甘くておいしいイチゴ、見ているだけでヨダレが……(笑)。久留米を訪れたとき、いや、わざわざ行ってでも食べてみたいですね。(文/ARNE編集部)
〈スポット情報〉
中村果樹園 フルトリエ
住所:福岡県久留米市藤山町714
詳細は中村果樹園 フルトリエへ
※この記事は番組放送時点での情報です。※出展:FBS福岡放送『めんたいワイド』(月曜~金曜 午後3時48分~)
※FBS福岡放送『めんたいワイド』(月曜~金曜 午後3時48分~)
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